アカデミー賞 辻一弘さんのこだわりとは? - Crune Blogs

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2018年3月5日月曜日

アカデミー賞 辻一弘さんのこだわりとは?

アカデミー賞 辻一弘さんのこだわりとは?
アメリカ映画界の最高の栄誉とされるアカデミー賞の授賞式が行われ、辻一弘さんが日本人で初めてメイクアップ・ヘアスタイリング賞を受賞した。日本人や日本の作品の受賞は、名誉賞と科学技術賞を除くと実に9年ぶり。受賞した辻一弘さんとはどんな人なのか、取材した。      ◇ 辻一弘さんは京都出身の48歳。ハリウッドで20年以上、特殊メークを手がけてきて、アカデミー賞には過去、2度もノミネートされている。 今回、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主人公を演じたゲイリー・オールドマンさんのメークで受賞したが、辻さんは、このメークの制作に半年もの時間をかけたという。 辻さんが最も難しかったと話していたのが、オールドマンさんの細い顔を、どうやってチャーチルの丸顔に近づけていくのか、ということ。本人の表情を生かしたまま作り上げていくのが難しかったという。 辻さんによると、チャーチルの毛はとても細いそうで、それを再現するためにヨーロッパの赤ちゃんの髪の毛を手に入れて、それだけでは希少で高いので、アンゴラというウサギの毛を混ぜてカツラを作ったという。最終的に、ぽっちゃりとして、薄毛のチャーチル首相が仕上がったが、実際のチャーチル首相と比べてみてもそっくりだ。 辻さんのこだわりは、「とにかくバレないようにすること」だという。特殊メークに違和感があると観客がストーリーに入っていけなくなり、映画が台無しになってしまう。「継ぎ目や盛り上がりがバレたらまず失敗」だと言っている。辻さんのこうしたきめ細やかで高度な技術が評価されている。 これまで手がけてきた作品は、代表的なものでは「猿の惑星」。また、「メン・イン・ブラック2」「ベンジャミン・バトン」などがある。どれも日本でもヒットしたが、特殊メークが印象的な作品だった。 そもそも辻さんは、高校3年生の時にリンカーン大統領の顔に似せた特殊メークを見て、これがやりたいと思ったのが始まりだったという。ところが、来る仕事はコメディーやホラー映画ばかりで、リンカーンのような歴史上の偉人を内面から似せて表現するような機会には恵まれなかった。 モンスターよりも人間の顔を作りたかったという辻さんは、2012年に映画業界を一旦、引退している。そして、引退した後に、「チャーチルの顔」を作ってくれというオファーがきて、映画界に復帰し、全身全霊でチャーチルの顔を作った。やりたかった仕事をついに成し遂げ、世界に評価された受賞。ひときわ輝いてみえた。これからの活躍にも大いに期待したい。

[ 3/5 19:36 NEWS24]

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