モーションキャプチャーを使用た3DCGアニメに
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[映画.com ニュース] 「月刊ヒーローズ」(ヒーローズ刊)で連載中の人気漫画「ULTRAMAN」のアニメ化制作発表会が12月1日、千葉・幕張メッセで開催中のポップカルチャーイベント「東京コミックコンベンション2017」(略称:東京コミコン2017)で行われ、共同でメガホンをとる神山健治監督と荒牧伸志監督が登壇した。
累計発行部数260万部を突破した「ULTRAMAN」(原作:清水栄一、作画:下口智裕)は、円谷プロダクション制作の特撮番組「ウルトラマン」から数十年後を舞台にした作品。初代ウルトラマンであった早田進の息子・進次郎が強化スーツを身にまとって戦う“等身大ヒーロー”としてのウルトラマンの姿を描き出す。ビジュアル面は「誰も見たことのないウルトラマン」を目指し、フル3DCGアニメーションとして制作される。「『ウルトラマン』は僕が生まれた年に放送が始まっているくらいですから、本当に歴史のある作品。大好きな作品なので、自分が携わることになるとは思ってもいなかった」と驚きを隠せない神山監督。一方、荒牧監督は「毎週楽しみに見ていましたから、その流れを組むものを監督させていただくことは光栄ですし、肩に力が入ってしまいますね」と胸中を吐露していた。
本編の一部を抜粋したPVが披露されると、神山監督は「一番の特徴はモーションキャプチャーを使用しながら、3DCGアニメにすること。ウルトラマンの質感に加え、モーションキャプチャーによってアニメのケレン味が足されています」と説明。「今までのテレビアニメでは見たことのない画になる」と胸を張った荒牧監督は「アニメなんですけど、ウルトラマンの中に人間が入っている感じが出せている。言い方は強引になってしまうかもしれないけど、僕はデジタル時代の特撮だと思っています」と自信をにじませていた。
さらにモーションキャプチャーのメリットとデメリットを問われた荒牧監督は「役者さんの演技や感情をデジタル化できる装置だと思っています。それらがそのまま見る方に伝わっていくといいですね。弱点は簡単にアニメーションをつくれるものだと認識されている部分かな」と分析した。一方、ドラマ部分も重視する意向を示していた神山監督は「手で描くアニメは、動きが生まれるまでに時間がかかりすぎてしまうという一面がある。モーションキャプチャーを利用することで、根本的な芝居の部分をひとまず手に入れることができます。クリエイティブな作業が早くなるおかげで、もう1段階要素を足していけるんです」と語っていた。
この日は、原作漫画を手がけた清水氏と下口氏もサプライズで登場。清水氏が「元々お2人の大ファン。新作アニメとして楽しみにしていますし、了承を頂ければ、いくつかの設定を漫画にフィードバックしたい」と喜びを爆発させると、下口氏は「スーツが形そのままに動くという部分が羨ましくもありますね。漫画には漫画の良さもありますが、固さと重さの表現は、やはりアニメの方が優れている。演出面も参考にさせていただきたいです」と思いの丈を述べていた。
アニメ「ULTRAMAN」は、19年完成予定。「東京コミコン2017」は、千葉・幕張メッセで12月3日まで開催される。
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