NHKネット同時配信、公平な制度設計課題 - Crune Blogs

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2018年7月13日金曜日

NHKネット同時配信、公平な制度設計課題

 NHKが要望してきた放送番組のネット常時同時配信は、総務省の有識者検討会が条件付き容認の報告書案をまとめたことで、実現に向けて動き出す。ただ、受信料が支える公共放送であるNHKの業容拡大は「民業圧迫」につながるとの批判は根強い。検討会が求めた受信料の見直しなどの条件整備に加え、民間事業者との公平な制度設計が大きな課題になる。

 ネット番組をテレビで楽しんだり、テレビ番組をスマートフォン(スマホ)のアプリで視聴したりするなど、放送と通信の垣根は技術上も事実上も消えつつある。政府の規制改革推進会議などが提唱する通信と放送の融合は現実には着実に進んでいる。

 それでも現在の放送法はNHKのネット常時同時配信を認めていない。NHKは安定した受信料を収益源とし、民放よりも多くの周波数帯を利用する。他の放送局との公平な競争条件の確保が難しいという現実があるからだ。

 総務省も従来から慎重な姿勢で、高市早苗前総務相は常時同時配信をあくまで放送の「補完業務」などとする立場を強調。野田聖子総務相も受信料の見直しが必要といった考えを示してきた。

 今回の報告書案も、無条件の容認ではない。NHKが目指していた「2019年度」との開始時期も明示はされなかった。13日の検討会に出席したNHKの坂本忠宣専務理事は報告書案が示した受信料下げなどの条件については「これから具体的な対応を検討していく」と述べるにとどめた。

 報告書案が示した条件も業界の競争と協調のバランスへの配慮がにじんでいる。NHKに対しては常時同時配信の実施にあたってサービスやインフラで「他事業者と連携・協力の確保」をするよう要求。「市場の競争を阻害しない」との条件も明記した。

 「総務省として制度整備などの具体的な検討をしっかり行う」。野田総務相は13日の会合の締めくくりの挨拶で前向きな姿勢を示しつつ、こうクギを刺した。「NHKも視聴者、関係事業者の意見をしっかり聞き、グループ全体の改革、業務全体の見直しを早急にすすめていただくようお願いする」

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続きを読みます https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32979080T10C18A7EA6000/

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