タレントのデヴィ夫人(77)が事務所の元経理担当によって少なくとも1億7000万円の横領被害に遭ったことを受け、ジャーナリストの木村太郎氏(79)が「お金持ちっていうのは鷹揚(おうよう)なもんだな」と皮肉った。

 デヴィ夫人が代表を務める芸能事務所「オフィス・デヴィ・スカルノ」(東京都渋谷区)の運営費を横領したとして、警視庁渋谷署は27日までに、事務所の元経理担当で無職の辻村秀一郎容疑者(60)を逮捕した。辻村容疑者は2011年から5年半にわたって経理を担当。容疑を否認しているが、着服額は総額1億7000万円に上るとみられている。

 27日放送のフジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」は、デヴィ夫人が取材に応じたVTRをオンエア。デヴィ夫人は、実直な人柄だったという辻村容疑者に全幅の信頼を寄せていたため横領に全く気づかなかったと語ったが、木村氏は「気が付くべきだと思う。タレントさんという方々は『銭に細かいことは言わねぇ』っていうのがひとつの美徳みたいに思ってるでしょ。でも、月々とか少なくとも半期くらい、ちゃんと帳面を見た方がいいですよ。それは普通の人は当たり前にやってるんですけど、みなさんは鷹揚(おうよう)すぎると思う」とあきれた。

 また、デヴィ夫人は辻村容疑者から納税期になると「お金がない」と言われることに「おかしいなぁ」と思っていたと語ったが、木村氏は「お金持ちの人のマインドっていうのはわからない。だいたい、納税期にきたら自分の稼いだ金の半分は税金に持っていかれると思わなければいけない。ないって言われたら、え?どこ行っちゃったんだろうなって普通だったら考えますよ。通帳だって1カ月に1回くらいは必ず記帳するもんですよ。記帳したら見てなきゃいけない、そういうこともしてなかったって、お金持ちっていうのは鷹揚(おうよう)なもんだなって、あらためて感心してる」と皮肉を込めた。