死亡した船戸結愛ちゃんへの虐待は、一家が今年1月に香川県から東京都内へ転居したのを機に、急速にエスカレートしたとみられる。同県の児童相談所によると、転居前には結愛ちゃんの栄養状態に問題はなく、生活環境も改善傾向にあったとして両親への行政処分が解除され、その情報が転居先の品川児相に引き継がれた。警戒度が下がる中で最悪の事態が起きた。
結愛ちゃんは平成28年12月以降、香川県善通寺市の自宅アパートの外に放置されていたとして、県の児相に2度、一時保護された。児相は父親の雄大容疑者らの面接などを経て、昨年7月、結愛ちゃんを両親の元に戻した。
同児相によると、雄大容疑者はこのころから、平仮名の書き取りなどの厳しいしつけをしていた一方で、結愛ちゃんを連れて公園に遊びに行くことも多かった。家族でおやつを一緒に手作りすることもあり、結愛ちゃんが空腹を訴えたことはなかったという。同児相は環境が改善しているとして、今年1月、雄大容疑者らに対して専門家の指導を義務づける「指導措置」の行政処分を解除していた。
しかし、一家が東京都目黒区のアパートへと転居した1月下旬以降、事態は急変。結愛ちゃんは外出を許されず、1日1食など厳しい食事制限を受け、死亡時の体重は2歳児並みの約12キロしかなかった。
対応の引き継ぎを受けた品川児相は、2月に家庭訪問を実施した際に優里容疑者に面会を拒否されたが、指導措置が解除されていたことなどから緊急性はないと判断、強制的に保護するなどの措置は取らなかった。香川県西部子ども相談センターの久利文代所長は「引き継ぎ時のフォローなど、まだやれることはあったはず」と唇をかむ。両児相は今後、外部の有識者を交えて対応の検証を進める。
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