2018年11月23日 19:01 JST
問題の発端となったのは、上海でのショーのプロモーションとして複数のソーシャルメディアで公開した3つの動画シリーズ。女性モデルが箸を使ってカンノーロ(シチリアの伝統菓子)やピザ、スパゲッティを食べる姿が映されたもので、「中国に対して失礼ではないか」と物議を醸した。この動画を受けて抗議のストーリーズを投稿した一般ユーザーに対し、デザイナーのステファノ・ガッバーナ(Stefano Gabbana)はダイレクトメッセージで中国を侮辱する内容を送信。このやり取りが「ダイエットプラダ(@diet_prada)」を通じて拡散され、中国人から「人種差別的」として批判が殺到した。その後インスタグラムで、ブランドとステファノの公式アカウントがハッキングされたと投稿。ステファノに関しては一般ユーザーに送ったメッセージは自分ではないと否定したが、この対応がさらなる炎上につながった。
騒動が影響し、現地時間11月21日21時に開催予定だった上海でのショーはモデルたちによる出演拒否で中止された。ブランド側は同日23時過ぎに「非常に残念だ」とショーのキャンセルについてコメントしたが、謝罪文は掲載しなかった。ブランド側の対応を受けて、EC大手ユークス ネッタポルテ グループが運営する「ネッタポルテ(NET-A-PORTER)」「ミスターポーター(MR. PORTER)」「ユークス(YOOX)」をはじめ、「アリババ(ALIBABA)」「JDドットコム(JD.COM)」ではドルチェ&ガッバーナの商品をサイトから削除していると海外メディアなどが報じており、中国市場から追放しようとする動きがみられている。
Weiboに新たに投稿された動画には、デザイナーのドメニコ・ドルチェ(Domenico Dolce)とステファノがそろって登場。中国語と英語の字幕付きでそれぞれ公開された。2人は「(騒動の発端となったプロモーション動画を公開してから)この数日間、中国で起きたことや、私たちが中国で起こした騒動について悲しみをもって考え直した。大変申し訳なかった」と中国人に向けて謝罪。「我々は世界中の様々なカルチャーを敬うように家族から教わった。中国のカルチャーを誤って解釈していたなら謝りたい」と文化への理解が足らなかったことを陳謝した。続けて、「私たちは中国を愛している。多くの都市を訪れたし、中国の文化を愛しているし、学ぶところもまだたくさんある」と話し、中国に対して敬意があることを示した。最後に「今回の経験を決して忘れず、今後このようなことは再び起きないようにする」と誓うとともに「可能な限りあらゆる方法で全ての中国文化を尊重していく。本当に申し訳なかった」とコメント。2人が同時に中国語で「对不起(=ごめんなさい)」と謝る姿も映されている。
https://twitter.com/dolcegabbana/status/1065904535007191040
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