吉永小百合(73)が4日、都内で、主演映画「北の桜守」のイベントを行った。

 3月10日の公開から25日で、興行収入10億円を突破。この日は、吉永が認知症の母を演じたことにちなみ、介護関係の職に就く人や認知症介護経験者らが招待された。

 母が90歳で他界するまで家族で協力し在宅介護をしていたという吉永は、「車いすから普通の椅子にチェンジすることができなくて、車いすもろとも転んでしまった。母に痛くてつらい思いをさせてしまいました」と失敗談を明かし、「それが亡くなる2カ月前。どうやって(介護と)向き合うべきか、知っておくべきだったと思いました」と、介護の知識の大切さを口にした。

 作品を鑑賞した観客からは「吉永さんのおかげで、映画を見た人に認知症をとりまく環境を理解してもらえた」などの感謝の言葉がかけられ、吉永は笑顔で応じた。