ワンピース越えなるか?次の新作歌舞伎は「NARUTO」 - Crune Blogs

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2018年4月27日金曜日

ワンピース越えなるか?次の新作歌舞伎は「NARUTO」

新作歌舞伎「NARUTO─ナルト─」の製作発表会見に登壇した(左から)中村隼人、坂東巳之助
  • 新作歌舞伎「NARUTO─ナルト─」の製作発表会見に登壇した(左から)中村隼人、坂東巳之助

4月27日に、東京・新橋演舞場で8月4日(土)より上演される新作歌舞伎「NARUTO─ナルト─」の製作発表会見が行われ、主演を務める坂東巳之助、中村隼人、脚本・演出のG2らが登壇した。

同作は、週刊少年ジャンプで1999年より連載された大人気コミック「NARUTO─ナルト─」の歌舞伎化。人気コミックの歌舞伎化としては2015年に初演されたスーパー歌舞伎II「ワンピース」に続き2作目となる。

うずまきナルトを演じる巳之助は、「10歳の頃、祖母の家からの帰りに“電車で読みなさい”と買ってもらったのが『NARUTO』」だったそうで、それ以来ずっと大ファンだと話す。「その頃から18年が経ち、自分がナルトを演じるというのはとても感動的なことです」とキャスティングされたことへの喜びを語った。

また、うちはサスケ役の隼人も巳之助同様に原作のファンだったそうで、「『ワンピース』が歌舞伎になるって聞いて、『NARUTO』のが向いているんじゃない?」と思ったという。

それだけに、自身も出演している「ワンピース」を意識しているようで、「『NARUTO』も『ワンピース』に負けないくらいの作品になれば!」と意気込んだ。

会見が進行する中で、うちはマダラ役として交互出演する市川猿之助と片岡愛之助からのメッセージ動画も公開。

「お二人の前には(猿之助が演出・主演を務め大ヒットした)『ワンピース』という大きな山があります。僕を倒してください!」と挑発的にコメントした猿之助と、「みっくん(巳之助)! ご結婚おめでとうございました。はーちゃん(隼人)! 元気ですか?」と、おっとりとした口調でメッセージを寄せた愛之助。

2人の対象的なメッセージを見た巳之助は、思わず「テンションの差よ…」と苦笑しながらも「このメッセージの通りだと“恩をあだで返す”形になります」と猿之助の“宣戦布告”に答え、会場の笑いを誘った。

さらに会見では同作の詳細も明らかに。楽曲提供では、和楽器とロックバンドを融合させた新感覚ロックエンタテインメントバンド・和楽器バンドが参加することが決定。

隼人は、「和楽器バンドは新しいことにチャレンジしているイメージ。伝統がある中で新しいことに挑戦するのは“新作歌舞伎”に似ていると思った」とコメントした。

そして、脚本・演出を手掛けるG2は、「よくコミック72巻分のどこをやるのか聞かれますが、全部やります」と話し、「歌舞伎化にあたってオリジナルストーリーという案もあったが、原作に忠実に、ナルトとサスケのすべてを描いていきたい」と作品について明かした。

G2のコメントを受け巳之助は、「キャラクターの内面を深く描くというのは(G2との)共通認識。心情を深く表すことと楽しんでいただくことのバランス、スピーディーかつ『NARUTO』がお客様に響くように」、隼人は「『NARUTO』はミュージカルとしても上演されていて、それには女性も出演している。歌舞伎では男性が演じることになるが、“歌舞伎のうそ”をうまく利用していければ」とそれぞれが語り、同作への期待を膨らませた。

最後に、「(和楽器バンドの楽曲提供は)僕自身がバンドをやっていたので、バンドとつくものとお仕事ができてうれしい」と語った巳之助に対し、「え?坂東?」(隼人)、「それ俺な」(巳之助)とほほ笑ましいやり取りも見られた。

先輩の胸を借り、抜群のコンビネーションを生かして若手俳優が挑む“新しい歌舞伎”の誕生に期待が高まる。

新作歌舞伎「NARUTO -ナルト-」
2018年8月4日(土)~8月27日(日)東京・新橋演舞場
原作=岸本斉史
脚本・演出=G2
出演=坂東巳之助、中村隼人/市川笑也、市川笑三郎、中村梅丸
市瀬秀和、嘉島典俊、市川猿弥/市川猿之助、片岡愛之助(交互出演)

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