全国307館で封切り
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[映画.com ニュース] 奥浩哉氏による人気漫画を実写映画化した「いぬやしき」が4月20日、全国307館で封切り。東京・TOHOシネマズ新宿で行われた初日舞台挨拶に、主演の木梨憲武をはじめ、共演の佐藤健、本郷奏多、二階堂ふみ、三吉彩花、伊勢谷友介、メガホンをとった佐藤信介監督が登壇した。
定年を目前に控えながらも、会社や家族から疎外される初老のサラリーマン・犬屋敷(木梨)は、医者から末期がんの余命宣告を受け途方に暮れる。ある夜、犬屋敷は謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わってしまう。そして同じ事故にあった高校生・獅子神(佐藤健)も、犬屋敷と同じ力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるため、その力を行使する獅子神。傷つけられた人たちを救うために、その力を使う犬屋敷。2人の男たちが、それぞれの思いを胸に激しく交錯していく。
木梨は公開初日を迎えた心境を問われると「今日は朝から『めざましテレビ』『とくダネ!』、そしてLiLiCoのラジオ、 明日はアッコ(和田アキ子)さんのラジオ、映画を公開するにあたり色々な番組に宣伝に行くという流れが、56歳のジジイの段階で初めてわかりました」と述懐。その言葉を受けた佐藤は「宣伝って難しいですよね」と切り返しつつ「この作品は『日本のVFXもここまできたのか』と言っていい。どうっすか? これを皆使っていいから。初日に来ていただいた方は宣伝部の一員だと思っています。特に洋画好きの方に見ていただきたいです」とアピールに努めていた。
ベルギーで行われていた第36回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭インターナショナルコンペディション部門の作品賞グランプリ「ゴールデン・レイヴン賞」を受賞した「いぬやしき」。二階堂が注目したのは、佐藤の表現力だったようで「健先輩の腕部からニョキニョキとパーツが出るシーン。現場でも健先輩の芝居力で、実際にはないものが見えたんです。CGのすごさはもちろんですが、見えないものを見せてくれる健先輩は素晴らしい役者さん」と絶賛。だが、佐藤はその発言の“軽さ”を見抜いたようで「いつからそんな適当になった? 出会った頃はこんな適当じゃなかった」とツッコミを入れていた。
本作の宣伝期間中、「CG男優」という独自のスタイルを名乗り続けた木梨。その活躍が評価され、業界初となる「第1回最優秀新人CG男優賞」がサプライズで授与されることになった。プレゼンターを務めた専門情報誌「CGWORLD」編集長・沼倉有人氏からトロフィーを手渡された木梨は「なんすか、これ(笑)」と戸惑いつつも「佐藤監督の言う事を聞いて“感じ”を出すしかなかったので嬉しいです。ありがとうございます」とニッコリ。この日のために特別に設けられた賞だったが、木梨と佐藤は「すいません、年間の米みたいなのはもらえないんですか?」(木梨)、「最優秀新人CG男優賞は、僕がこの世界に入った時からずっと目標にしていた賞だったので、木梨さんが受賞したことは感慨深いです」と乗っかってみせ、場内の笑いを誘っていた。
(映画.com速報)
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