「突然炎のごとく」などで知られるフランスの女優、ジャンヌ・モローさんがパリの自宅で死去した。89歳。数々の作品に出演し、“ヌーベルバーグ”(新しい波)を彩ったモローさんについて、映画批評家の大寺眞輔さんに聞いた。
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ルイ・マル監督の「死刑台のエレベーター」(1958年)や「恋人たち」(同年)、フランソワ・トリュフォー監督の「突然炎のごとく」(62年)などに出演し、ヌーベルバーグを代表する女優の1人だった。家族や夫婦など旧来のモラルにとらわれず、自由な存在として、ヌーベルバーグのスピリットを体現していた。
先鋭的でリベラルな気質の典型的なフランス女性でありながら、当時は珍しく、英米圏の作品にも出演。母が英国人だったこともあったのか、インターナショナルな感覚も持ち合わせていた。
ジョゼフ・ロージー監督の「エヴァの匂い」(62年)では、「ファム・ファタール(男性の運命を左右する女性)」的な存在感を放っていた。フランス的自由の精神を映画の役だけでなく、本人の生き方でも体現。映画ファンにとっては、カトリーヌ・ドヌーヴと並ぶ、憧れだった。
女優としてだけでなく、映画祭の審査員や脚本家、歌手などとしても活躍し、その知的さや独自の考えは、男女問わず魅力的に映った。
続きを読みます http://www.sankei.com/entertainments/news/170731/ent1707310008-n1.html
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