同映画は、『マンガ大賞2017』で大賞を受賞した柳本光晴氏の人気漫画『響〜小説家になる方法〜』を実写化。平手は映画デビュー作品にして初主演に抜てきされ、処女作が直木賞&芥川賞でWノミネートされる歴史的快挙を成し遂げる15歳の天才女子高生小説家・鮎喰響を演じている。
原作者の柳本氏が、欅坂46のデビューシングル「サイレントマジョリティー」のミュージックビデオを見て「実写化するなら響役は平手さんしかいないと思っていました」とコメントしているとおり、キャラクターとのシンクロ度の高さから公開前にして「ハマリ役」の呼び声高い。
もともと原作を読んでいたという平手は「それからオファーが来てるよと聞きました。絶対無理だと思いました。初めての映画で主演だし、他の皆さんに絶対迷惑かけるし、飽き性なのでできないなと思いました」と回顧。それでも「響の生き様を届けたいと思って」引き受けたという。
響と似ていると言われることについては「最近は似てるって言われすぎて、本当なのかなと思って…自分ではあんまり思っていないです」とポツリ。響の才能を見出す若手女性編集者・花井ふみを演じた北川景子(32)は「クランクインの前に監督とアヤカ(・ウィルソン)ちゃんとひーちゃん(平手)と4人で顔合わせがあって、そのときはお互いに緊張していたんですが、クランクインしてからはもう、響だなと思っていたし、私も無理やり(役柄の)ふみになろうと思わなくてもなれたという感じもあって、役に合っていたのかなと思います。だから、響ぽかった」と振り返り、平手は「みたいです」と笑った。
映画のキャッチコピー「この天才、ヤバい。」にちなみ、共演者たちは平手の『ヤバい』部分を紹介。北川は「何をするのも、“そういう感覚”がないというところがすごい。カメラの前に立ってお芝居が始まったときに、目の色が変わってグッと集中しているように見えたり、響というキャラクターをたくさん研究してきて勉強してきたように見えるんだけど、いつも『そういう感覚はないです』と言うんです。スイッチが入ったとか、役が憑依したということでもなく、多分自然にやられている。私たちは一生懸命、役に入ろうとして必死に集中しようとしているんだけど」と舌を巻いた。
高嶋政伸は「声ですかね」と切り出し、「僕の初日と平手さんの初日は一緒だったと思うんですけど、電話口の声だけのやり取りで、声を聞いたとき、完全に響だと思った。難しい役ですよ。でも完全に自分のモノにしていたので、やばいな、すごいな、できれば一番弟子にしてもらいたいくらいすごいと思った」と頭を下げ、平手は恐縮しきりだった。
また、北村有起哉と野間口徹は、劇中で回し蹴りや飛び蹴りをくらったシーンを静止画とともに振り返り、北村は「自業自得と言えばそうなんですけど、やりすぎだろと思いました」とクレームを入れつつ、「『サイレントマジョリティー』(のMV)の『十戒』のシーンみたいに(平手が)バーっと歩いてくるんです。僕は密かにそういうイメージを持って楽しんでました」。横でそのシーンを見ていた北川が「うれしそうでしたね」とツッコミを入れると、北村は「この日誕生日だったんです」と笑わせていた。
野間口は「人生初の飛び蹴りをくらいました。平手さんが歩数を数えるんですよ。6歩で踏み切って飛び蹴りされる。カウントダウンで(蹴られる瞬間を)知っているという怖さ。けっこうボロボロにやられている」と苦笑い。メガホンを取った月川翔監督(36)はワイヤーで吊るして撮影しようと思っていたというが「やってみたらものすごく打点が高かったので」とワイヤーなしで撮影に。「本番が終わったあと『もっと高く跳べたのにな』ってボソッと言っていた」と明かし、野間口を“命拾い”させていた。
月川監督は「平手友梨奈として生きてきた彼女が、撮影期間中は鮎喰響として生きていた。演技をしてやろうという欲が一切なく、ただ本当にキャラクターとして存在していた」と感服。「『響』という作品と平手友梨奈という人間に出会って、自分自身、モノづくりする姿勢を正されたような心持ちでいます。なので、誰に頼まれるでもなく映画を撮っていた頃を呼び覚まされて作ったような感覚があって、とても達成感があります」と2週間前に完成したばかりという作品に手応えをにじませていた。
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