女優仁科亜季子(64)に脅迫文を送りつけ、自宅にも押し掛けたりし、現金4600万円を要求したとして、警視庁町田署は23日、恐喝未遂の疑いで、神戸市中央区の元暴力団組長笠岡和雄容疑者(73)と、いずれも30代の男2人を逮捕した。仁科は今年1月に亡くなった俳優松方弘樹さんの元妻。
3人の逮捕容疑は、松方さんへの貸し付けを巡り、12年ごろから現金4600万円を要求する脅迫文を東京都港区の自宅に複数回送ったり、15年5月に自宅に押し掛けたりした疑い。
町田署によると、仁科は笠岡容疑者らが自宅に押し掛けた後、同署に「(脅迫内容は)いわれのない要求だ」と相談していたという。借用書などは確認されておらず、同署は松方さんと笠岡容疑者らの金銭トラブルの有無を調べている。松方さんは生前、笠岡容疑者とは「ヤクザ映画で知り合った」と仁科に説明していたという。
笠岡容疑者は政治結社のホームページ(HP)を持ち、仁科が借金返済をしていないなどと主張していた。町田署によると笠岡容疑者は、松方さんの芸能プロダクションを通じて仁科が代表取締役を務めるグッズ販売会社に貸し付けた1億円のうち、4600万円が未返済として現金を要求していた。
また、同HPでは、政財界のエリートをターゲットにした会員制月刊誌「選択」と過去には強い関わりがあったことや、芸能界を巡るさまざまなうわさについても言及している。
◆仁科亜季子(にしな・あきこ)1953年(昭28)4月3日、東京都生まれ。父で歌舞伎俳優岩井半四郎さんとの雑誌のグラビア掲載がきっかけで72年、NHKドラマ「白鳥の歌なんか聞えない」で女優デビュー。姉は女優岩井友見。清純派女優としてドラマ、映画で活躍した。79年3月に松方弘樹さんと結婚も98年に離婚。91年には子宮がんの摘出手術を受け、5年間の闘病の末に完全治癒を宣言。99年に芸名を明子から亜季子へ改名。
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