北海道埋蔵文化財センターは29日、人の顔が顔料で描かれた縄文時代中期後半(約4300年前)の石製品が、北海道木古内町の遺跡から出土したと発表した。顔料で人の顔が描かれた縄文時代の石製品が見つかるのは、全国で初めてという。
石製品は10月19日、「幸連(こうれん)5遺跡」の竪穴住居跡で、深さ約50センチの土中から発見された。砥石(といし)などで平らに整えられた板状の石で、一辺12~13センチ、厚さ1・4センチの逆正三角形。黒い顔料で上辺近くに横線が引かれ、眉と鼻がつながった線や目とみられる楕円(だえん)形などが描かれている。用途は不明だが、祭祀(さいし)などに使われた可能性があるという。
縄文の遺物で顔料を使った絵画は、長野県の唐渡宮(とうどのみや)遺跡の土器下部に描かれた人体像があるが、人の顔は出土例がないという。北海道大の小杉康教授(縄文文化)は「同じ時期の土偶の顔面表現と似ており、顔を表現した可能性が高い。縄文中期の精神文化の解明に一石を投じる、大変貴重な発見だ」と話している。(芳垣文子)
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