タカラトミーは2月27日、動物をモチーフとした“メカ生命体”の玩具「ゾイド」の新シリーズ「ゾイドワイルド」を発表した。12年ぶりとなる新作は、組み立ての手軽さに加え、大胆な変形を取り入れた“必殺技アクション”が特徴。動画撮影用のスマートフォンアプリも用意する。2018年4月からマンガや家庭用ゲーム(Nintendo Switch)、キッズ向けアミューズメントゲームなどメディアミックス展開を順次開始。夏にはアニメ放送(MBS系列)も決定している。
1983年に登場したゾイドは、恐竜や動物、昆虫などをモチーフとした組み立て式の駆動玩具。接着材を使わずゴムキャップで組み立てられる手軽さに加え、モーターやゼンマイで生き物のように動く「メカ生命体」として人気に。91年までに日本国内だけで1900万体以上を販売した。99年には完成度を上げた第2期シリーズを発売。テレビアニメ化や海外展開も始め、累計2500万体以上を出荷した。
第3期に当たるゾイドワイルドは、組み立てと動きの両面で進化。「地中から発掘され、復元される」という設定になぞらえ、まず骨格を組み立て、その上に外装を組み付ける手順になった。従来はニッパーでパーツを切り分けるランナーキットだったが、今回はパーツのみを封入し、開封後はすぐに組み立てられる。
動きの面では、体の一部が大胆に変形しながら突進する“必殺技アクション”「Wild Blast!」(ワイルドブラスト)が新しい。第1弾として6月に発売予定の「ZW01 ワイルドライガー」の場合、ライオンのたてがみを模した「タテガミクロー」が勢いよく展開して上下に動き、さらに口を大きく開閉する咆哮(ほうこう)アクションも加えた。動力はモーターで、電源として単四形乾電池1本を使用する。
公式スマホアプリ「ゾイドワイルド」は、簡単な操作で迫力のある動画を撮影できるというもの。ゾイドワイルドをスマホで撮影し、“爆発”や“稲妻”といったエフェクトを追加。SNSや動画サイトに投稿できる。オリジナルゲームや組み立て解説動画を再生する機能も加えた。配信は6月の予定だ。
タカラトミーの小西一洋社長は、ゾイドワイルドについて「第1世代から開発に携わっているベテラン開発者の技術と、子どもの頃にゾイドで遊んだ新しい開発者のイノベーションを組み合わせた新作。長年のノウハウと技術、思いを結集した」と話す。「1人でも多くの子どもに届けたい。6月以降、北米や欧州、アジアで順次展開する」(小西社長)
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