嵐・二宮和也(35)が20日、都内で行われた映画「検察側の罪人」(原田真人監督、24日公開)試写会で、木村拓哉(45)との初共演について「プロ野球選手と一緒に混じって、野球をしているような感じ。自分もやっていると、うまくなったような感じがする」と語った。

 二宮は劇中で若手検事の沖野啓一郎を、木村は沖野が師と仰ぐエリート検事の最上毅を演じた。撮影は約1年前に行われた。二宮は木村との初共演が決まった時の印象を聞かれ「木村君と一緒に出来るという衝撃が、すごかった。皆さんも驚きませんでした? 僕も、皆さんと同じくらい驚いたんですよ。『僕が知っている木村拓哉ですか?』、『そうですよ』って…内容は二、三手後だった」と、観客に語りかけつつ振り返った。

 その上で、初共演の感想を聞かれると、野球に例え「プロ野球選手と一緒に混じって野球をしているような感じ。どんな球を投げ、どこに打とうと拾ってくれる。何をやっても、うまくいく…楽しさしかないでしょ?」と語った。集まった報道陣がポカーンとしているのを見ると、二宮は「台本になかろうと、あるものを違う風にやろうと関係なし。そうしたら、こうしようというのが自然。すごく僕は楽しかった記憶が、一番ある」と具体的に説明した。

 木村は、初共演した二宮について「豊かな表現者…向き合いがいのある共演者。普通だったら力んだり、力が入ると思うんですよ。そこを一切、力まず自然体で、沖野というキャラを全身で体現しているのが、向き合い方も自然で良かった」と絶賛した。劇中では、最上と沖野が担当した老夫婦殺人事件の捜査が進み、酒向芳(59)演じる松倉重生容疑者として浮上した中、最上が時効になった過去の殺人事件の容疑者だった松倉を、執拗(しつよう)に追及する。その最上の捜査方針に、沖野が疑問を呈する。対立する2人が終盤の見どころとなるが、木村は「敵対というとらえ方じゃなく(最上は沖野の)正義感に追い込まれる。ウソで自分を守り、ウソという内容で彼から身を守るだけというシーンが出てくるんですけど…バーサスの意識はなかった」と語った。

 この日は、酒向と芦名星(34)も登壇した。【村上幸将】