マンモスが巨大な牙をむき、アメーバが妖しい光を放つ――。芸術家・岡本太郎の代表作「太陽の塔」がよみがえった。
太陽の塔は1970年大阪万博のパビリオンの一部。内部には生物の進化を表現した「生命の樹」があり、古代生物から人類までの模型が取り付けられた。その後は非公開となったが、管理する大阪府が耐震工事を行い展示を再生。19日から48年ぶりに一般に公開する。
大阪府は2025年に開催される国際博覧会の誘致活動も進める。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。橋爪紳也大阪府特別顧問は「万博誘致は、元は万博公園活性化の議論から生まれた案。太陽の塔の内部再公開で機運がさらに盛り上がれば」と期待を込める。
(大阪写真部 松浦弘昌)
■極彩色の世界
太陽の塔の内部は内臓をイメージし赤く塗られた空間だ。古代生物から人類まで、進化を表す模型33種類183体を取り付けた「生命の樹」が中央に立つ=360度カメラで撮影
頭上には生命の根源、太陽の空間が広がる。何層にも重なった天井が照明で様々に表情を変える
鉄骨で組まれた「腕」の内部。当時の非常階段の周りに幾何学模様が広がる
塔内の床や「生命の樹」に取り付けられた生物模型。時の経過を表すため破損したまま残したものも
地下展示室にある「地底の太陽」。金色の表面は反射具合の検討を重ね、万博当時の展示をモチーフにした映像などが投映される
「地底の太陽」の設置風景。万博当時のものは行方が分からず、写真などを頼りに小さな模型を作り、段階的に拡大して復元した (1月)
■色あせぬ熱気
建設中の太陽の塔の前に勢ぞろいしたパビリオンのスタッフら(1969年)
にぎわう万博会場。太陽の塔(奥)の周りには未来社会の展示があった大屋根が、手前にはシンボルのエキスポタワーがあった (1970年)
■視線は7年先
大阪モノレールのラッピング列車「2025万博誘致号」が、太陽の塔の前を横切った
YouTubeのチャンネル「日本経済新聞」で360度動画を視聴できます。
続きを読みます https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28176180V10C18A3966M00/
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